皆さんは、サツマイモという名前で呼んでいますか?
実は、薩摩芋(さつまいも)、唐芋(からいも)、甘藷(かんしょ)と日本では色々な名前で呼ばれています。
それぞれの名前の由来は、サツマイモの伝来の歴史と関係しています。
そもそも、サツマイモはメキシコを中心とする熱帯アメリカが原産の植物です。
日本には、1600年頃、中国から琉球(今の沖縄県)にやってきました。さらに、琉球から薩摩(今の鹿児島県)、薩摩から江戸(今の東京)に伝わったと言われています。
甘藷(かんしょ)は、中国でのサツマイモの名前。
唐芋(からいも)は、中国(唐)から伝わって来た芋。
薩摩芋(さつまいも)は、薩摩から伝わって来た芋。
出典:サツマイモまんが資料館(山田英次)
なので、関東地方では「さつまいも」と呼ぶ人が多く、九州地方では「からいも」と呼ぶ人が多いと言われています。
ちなみに、農林水産省の統計データなどでは「かんしょ」が使われています。
現在では全国的に「さつまいも」という呼び方が浸透しており、本協会も「さつまいも」という愛称を使用しています。
さらに、最近では、「さつまいも」の品種も広く一般に認知されてきました。
このため、スーパーで販売される際には「さつまいも」という総称ではなく、「べにあずま」や「べにはるか」、「シルクスイート」といった品種名が記載されることも多くなっています。
もっと言うと、茨城県産や千葉県産といった産地や農家名なども細かく表示されている場合があります。
これは、さつまいもに限った話では無いかもしれませんが、消費者の意識が変化してきた結果だと思います。
どこの、だれの、どんな、といったこだわりや意識を持って「さつまいも」が食べられるようになってきたのだと思います。
さて、皆さんはサツマイモをどんな名前で呼んでいますか?
かんしょ、からいも、さつまいも、呼び方によって、出身地がなんとなく分かるかもしれません。
サツマイモから始まる新たな会話、ぜひお近くの友人・家族と会話のネタにしてみてはいかがでしょうか?